前歯の変色
 

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歯の変色には色々な原因があります。

歯の色が変わる原因はさまざまです。
 
前歯

 
歯の詰め物の色が変わったのか?
歯全体の色が変わったのか?
被せ物の色の変化か?
歯ではなく歯肉の色が黒くなったのか?
一本の歯の変化か、多数歯なのか?
 
などなど色を白くしたい場合は、原因によって対処法が異なります。単純に研磨剤入りの歯磨き粉で歯を磨くとか流行りのホワイトニングなどで解決することもありますが、歯の表面ではなく、歯の内部に問題がある場合もあります。
 
そうした場合は、放っておくと歯そのものがダメになる事もあります。痛みがなくても歯の色が変わった場合は一度検査を受けることをお勧めいたします。
 
 

 

 
 
 
 

◯歯の詰め物の色が変わった場合

部分的に詰めたもの(レジン)の色が変わった場合は、経年的な変化である場合が多いです。
 

 
 レジン(プラスチック)の詰め物は吸水性があり。食べ物の影響で色が変わってきます。変化が表面的なものでは、単に研磨するだけで白くすることができますが、内部まで変色している場合は、詰め直す必要があります。
 
 研磨でも、詰め直しでも通常は一回の治療で直すことができます。時々、結婚式の前に歯を綺麗にしたいという目的で来院される患者さんがいらっしゃいますが、レジンの変色の場合は、数本でも一度に治療することが出来ます。
 
 
 
 
 
奥歯被せ物

 
ただ、注意しなければいけないのは、レジンの変色がむし歯の取り残しによるものですと、詰め直した場合に、削る面積が大きくなりがちであると言う事と、むし歯が神経まで行ってしまっている場合は、神経の治療が必要になり、その場合は被せ物になる事が多いと言うことです。
 
ですから、歯が部分的に変色した場合も油断せずに、歯科医院で一度見てもらってください。
 

 
 

当院使用のレジン
【参考】
エステライトΣクイック
株式会社 トクヤマデンタル
https://www.tokuyama-dental.co.jp/products/product12.html

 
 
 

◯歯全体の色が変わった場合

歯に被せ物をしていないにも関わらず、ある歯が部分的でなく全体の色が変わってしまったと言う時は、歯の神経が死んでしまったのではないかと疑います。
 
死んでしまった原因は、歯をぶつけたとか、以前にむし歯の治療をしていて、その時のむし歯が大きかったなどが考えらえますが、レントゲンを撮って調べる必要があります。
 
レントゲン

 
 
 
もちろん、後述するように単純に加齢的な変化かもしれませんが、仮に歯の神経が死んでしまった場合は、早急に神経の治療が必要です。なぜなら歯の神経が死ぬと腐敗物となり、歯の根の先に病巣が出来てしまうからです。
 
根

 
時間がたつとさらに歯の根が吸収し始めることになります。一本の歯全体の色が変わった場合は、部分的な変化以上に要注意となります。
 

 
 
 

◯白い被せ物の色が変わった場合

白い被せ物はおそらくレジン前装冠というものだと思います。その場合、白い部分がレジンというプラスチックで出来ており、プラスチックは吸水性があるために、何年か使用していると食物や経年的変化のために黄ばんできます。
 
レジンの黄ばみ

 
 
 
この場合は、表面の研磨では上手くいかない事が多く、被せ直す必要があります。色の変色がほとんど心配ないのは、セラミックやジルコニアなどの材料を使った修復物ですが、現在のところ保険対象外になっています。
 

 
 

アプリコットプレミアムについては
【参考】
KOデンタル株式会社
http://www.kodental.co.jp
技工所 株式会社杏友会
http://www.kyoyukai.co.jp/product/m_ceramic/m_cmc06/index.html

 
 

 
 

◯歯の表面に着色がついている場合

これは、一本の歯ではなく、多数の歯が茶渋のような色がついている状態です。
 
主な原因はコーヒー、カレー、赤ワインなどの着色性の強い食物そしてタバコのヤニです。 しっかりと磨き残しがないように磨いていれば、ある程度は防げますが、磨けていない場合や、歯磨き粉を長い間使用しない場合はやはり着色してきます。
 
着色

 
 
研磨剤の入った歯磨き粉で磨いて取れない場合は、歯科医院でクリーニングしてもらえば、すぐに綺麗になります。歯に多くの着色がついている場合は、歯石なども付着していることも多く、歯周病の観点からも歯科医院での検診をお勧めします。
 
PMTC

 

 
 

◯加齢による場合

全ての歯の色がだんだんと濃くなってきたと言う場合は加齢によるものかもしれません。歯は年齢を重ねると共に色合いが徐々に濃くなってきます。
 
理由は、歯の表面のエナメル質が年齢と共に薄くなり、第二層の象牙質が厚みが増しエナメル質から透けて黄ばみが強く見えるからです。年齢とともに肌の色も変わりますし、自然なことなのですが、ホワイトニングで白くする事ができます。
 
ホワイトニング

 

 
 

◯むし歯による場合

 むし歯が進行してくるとむし歯の部分が茶色や黒っぽくなってきます。奥歯の場合はなかなかわかりづらいですが、前歯の場合は自分で鏡を見て気づくと思います。
 
むし歯も初期は痛みがありませんが、むし歯が小さければそれだけ治療した後が分からないように処置できます。前歯の場合は、なるべく裏から削って、治療した後が分からないようにするのですが、むし歯が大きくなるとそうはいきませんので、早めの治療ほど簡単で、見た目も綺麗にできます。

 
 
 
 

◯歯にアマルガムという金属を詰めた場合

虫歯治療で詰めた金属が原因で歯が黒くなっていることがあります。これは長い間に金属がイオン化して溶け出すためです。前歯で詰め物に金属を使うことは、今ではありませんが、以前は裏側の見えない所にアマルガムという材料を使っていた時がありました。
 
アマルガム

 
 
アマルガムそのものが今では歯科では使われませんが、まだ口の中に残っている患者さんを時折見かけます。できれば除去して、レジンに変えるか、むし歯が大きい場合は別の材料に変えることをお勧めします。
 

 
 
 

◯被せ物をした歯の歯肉が黒くなった場合

上述しましたが、金属がイオン化して溶け出すのはアマルガムだけではありません。金や白金などの貴金属はともかく、そうでない場合は歯科で使われている金属の多くは溶け出す事があります。
 
腐食ということになりますが、そうした金属が歯肉に触れている場合は、歯肉にイオン化した金属が入り込み、結果として歯肉が黒くなるのです。
 
メタリフリー

 
対策としては、なるべく金属を使用しないメタルフリーな治療をしてもらう事ですが、すでに黒くなってしまった場合は、使われている金属を外して金属以外のものに置き換える事と、黒ずんだ歯肉を外科的に除去することになります。
 
 

 
 

 

 
【参考】
「金属アレルギーについて」
日本歯科医師会 
http://www.jda.or.jp/park/relation/metalallergy.html#1
 

お問い合わせ TEL 027-320-2418