夫婦ともに歯並びが悪く、子供の歯並びが心配です。現在、子供は3歳になりますが、矯正治療は何歳ごろから始めたらいいのでしょうか?

 
子供の矯正治療はいつから

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【ご質問】 
夫婦ともに歯並びが悪く、子供の歯並びが心配です。現在、子供は3歳になりますが、矯正治療は何歳ごろから始めたらいいのでしょうか?
 

【回答】
矯正治療が必要な歯並びにはいくつかの種類があります。
主なものとして、上の前歯が出ている出っ歯、下の歯が上の歯よりも前に出ている受け口、歯並びがデコボコになっている乱ぐい歯、前歯が開いていて咬みわない開咬などです。
以前は永久歯が生え始める6歳ころから矯正治療を始めることが多かったのですが、最近では早ければ3歳ころから始めることもあります。
 
歯並び

 

早めをオススメする3つの理由


どちらにしましても、子供には早めの矯正治療をお勧めしますが、その理由は次の3つが考えられます。
 

1つ目は舌の悪習癖

1つ目は、歯並びが悪いと、多くは舌の悪習癖を伴います。それを放置することで舌の悪習癖がさらに歯並びを悪くしてしまい、また発音や食事を飲み込むことにも悪い作用を及ぼしますので、早くから治した方がいい訳です。
 
舌の悪習癖

 
つまり、子供の歯の矯正は、単なる歯並びだけでなく、悪い習慣を治すことにも、大きな意味を持っているのです。
 
また、そのためのいくつかのマウスピース型の矯正装置も開発されてきました。ただ、習慣を治すには、根気よく適切なトレーニングが必要となります。そのようなトレーニングを行うには、どうしても専門医でないと難しいと思います。
 
マウスピース型矯正器具

 
 

 
 

2つ目は顎の成長の観点から


2つ目は、子供には顎の成長が見込まれますので、特に上顎を広げたり、大きくすることで歯を抜くことなく、歯並びを治せる場合があります。
 
また、受け口を放置した場合には上顎の前方方向の骨の発育が悪くなりますので、見た目もよくありません。横から見た時に鼻の先と顎のラインを結ぶ審美ラインが悪くなります。
 
受け口

 
また、横方向に顎がずれた奥歯の反対咬合の場合は、口を閉じると正面から見た時に顔が曲がった状態になります。これらを矯正する場合は、成人では手術をするしか方法はありませんが、子供の時に早期に治療することで改善できることがあります。
 

3つ目は埋伏している永久歯がある


3つ目は、永久歯が埋伏して生えてこれない場合の矯正治療です。よくあるのは8歳から10歳くらいのお子さんで、上の永久歯の3番(糸切り歯)の片方が横に生えていて顎に埋まっている

ケースです。放置しておくと歯が生えてこれませんので、嚙み合わせの正中がずれて、しかも顎が小さくなります。こうした場合、歯科口腔外科医と協力し合って、開窓手術後に、3番を引っ張り出して、正常な位置に誘導することが出来ます。
 
 
具体的には6歳の子供の上の1番が反対方向に顎に埋まっていたのを引っ張って正常な位置に戻したり、前述した3番を引っ張り出して、正常な位置に戻したりしたことがありますが、これらの治療は子供のときだからこそ可能な治療になります。
 


【参考】
日本矯正歯科学会
www.jos.gr.jp/about/
 

日本小児歯科学会
http://www.jspd.or.jp/contents/main/faq/faq02.html#faq_c0104)

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